更新日時:2009年03月16日



- 虐待を受けた高齢者の成年後見人等に就任したときの対応は?
- 虐待等の事情により、養護者と分離して保護された高齢者について、市町村長から成年後見開始の申立がなされ、成年後見人に就任したケースでは、既に入院している場合や、特別養護老人ホーム等に入所している場合が多いと思われます。この場合の入所は、高齢者虐待防止法9条2項に規定する措置として行われている場合や、親族と施設や医療機関との契約により入所している場合がありえますが、いずれの場合も、成年後見人等が就任したときは、成年後見人が改めて入所施設契約を締結すべきと思われます。
また、高齢者が受けている虐待の態様によっては、スムーズに後見事務をすすめることができないケースもあります。例えば、経済的虐待を受けているケースで虐待者が高齢者の預金通帳等を管理しその引渡しを拒む場合や、身体的虐待を受けているケースで健康保険証や介護保険被保険者証等の引渡しを拒む場合などです。さらには虐待したと思われる親族等に対しての支援が必要なケースも考えられ、地域包括支援センターや福祉事務所、入所施設、医療機関等との連携が必要となります。虐待等の困難事例で、成年後見人等に就任した場合は一人で抱え込み過ぎず、高齢者や虐待者(養護者)等を支援するネットワークを活用するようにしましょう。
- 2012年05月02日後見制度支援信託
- 2011年06月29日成年後見監督人選任直後の職務は?
- 2011年06月06日記録の閲覧
- 2010年11月04日成年後見人の交代
- 2010年01月08日後見計画